FMT

音声×音声音楽、スポーツ、バラエティ。 15年のキャリアで見えてきた音声の魅力とは。

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Introduction

制作の現場からベストな”音”を視聴者の皆様に届ける「音声」という仕事。今回のクロストークでは、異なるジャンルの番組を担当する音声スタッフの皆さんに集まっていただき、やりがいや音声技術の魅力を深掘りしました。

吉永

制作技術部

吉永さん

2006年入社

現在は「MUSIC FAIR」や「FNS歌謡祭」をはじめ、音楽番組を主に担当。過去携わった番組には、「Love music」、音楽フェスなど。

佐藤

制作技術部

佐藤さん

2006年入社

現在は「ぽかぽか」をはじめ、スタジオ収録のバラエティ番組を主に担当。過去携わった番組は「生ドラ!東京は24時」や、「THEゴールデンコンビ(Amazon Prime Video)」など。

北野

制作技術部

北野さん

2007年入社

現在はスポーツ中継の音声をメインに担当。過去携わった放送は、「フジサンケイレディースクラシック」、「ワールドカップバレー」、「出雲駅伝」、「VS嵐」など。

Session - 01

音声ってどんな仕事?

北野

北野さん

音声の業務は大きく分けて2つ。現場で音声を録る(収音する)フロア業務と、音声卓で調整するミキサー業務があります。ちなみにミキサー業務は、スタジオ収録および生放送の場合サブ(副調整室)で、中継の場合は音声中継車で行うことが多いです。

吉永

吉永さん

フロアで収音した音をサブや中継車のスピーカーでモニターし、視聴者に聞きやすいように調整する。それが音声の仕事のメインとなります。専門的な技術はもちろん、撮影中はフロアとサブの連携も大事なので、コミュニケーション能力も求められる仕事ですね。

佐藤

佐藤さん

音声は、フロアとサブが協力することではじめて成立します。サブで確認できるのは、現場のカメラ映像とマイク音声だけなので、なかなか現場全体の状況を把握するのは難しい。だからこそ、現場を直接見ているフロアから「現場で何が起きているのか」をサブに伝えたり、サブからフロアに指示を出したり、やりとりが多いですよね。収録・中継に関わらず、フロアとサブ、2箇所の業務で1つの番組を作るのは、音声の特徴だと思います。

社員クロストーク

Session - 02

入社後はどのようにスキルを磨いてきた?

吉永

吉永さん

音声に配属されてから5年ほどはフロアでマイクをつけたり、大きなマイクを持ったり、現場での仕事をしていましたね。現場=フロアを知ることではじめて全体をコントロールするサブの仕事ができるようになるので、音声のスタッフはまずフロアを学びます。

佐藤

佐藤さん

フロア業務って音を綺麗に録るための工夫とか学ぶところがたくさんありますよね。音声と一言でいっても、ドラマでは人の声、スポーツ中継では会場の雰囲気、音楽番組では楽器など、録る音によって使うマイクの種類も設定も違いますし。

北野

北野さん

現場でしかできない経験がたくさんありますよね。

佐藤

佐藤さん

ドラマの現場にいた時は、先輩の業務を見ながら、技術を盗んでいました。ドラマでは、シーンに合わせた音を録るための方法を、限られた時間の中で見つけ出さなければなりません。使う機材などをその場で判断する必要があります。正解が1つではないので、こういった判断力は現場に出て培われるものだと思います。先輩のやり方を参考にして、次の現場で生かしていくことが大事です。

社員クロストーク

Session - 03

現在担当している番組での業務は?

佐藤

佐藤さん

今は、主に「ぽかぽか」を担当しています。時期によっては、バラエティの特番とか、ドラマを担当することもあります。チーフとして、ミキサー業務を担当することが多いですね。

バラエティの生放送では現場全体の音声を管理し、演者さんの声やVTR、BGMなどの全ての音をミックスしています。台本に沿って演者さんのマイクをコントロールするのですが、出演者によって声の大きさが違うので、テレビを見ている視聴者の皆さんが違和感なく聞こえるように調整する必要があります。生放送の際は、目の前で起きていることに即座に対応しなければならない瞬発力も求められます。失敗がそのまま放送されるプレッシャーは大きいですが、楽しいですよ。

吉永

吉永さん

私は毎週放送している「MUSIC FAIR」のチーフとして、収録からトラックダウン作業までを中心に担当しています。トラックダウン作業とは、簡単に言うと楽曲の仕上げ作業になります。他にも「FNS歌謡祭」などの音楽番組のチーフを担当し、ミキサー業務だけではなく音周り全体の管理を中心に携わっています。

その中で私は音楽番組において、アーティストが曲に込めた想いを伝えるための音作りを大切にするよう心掛けています。

リハーサルを通じて、アーティストやアレンジャー(編曲者)と一緒に「どのようなミックスに仕上げるのか」について相談するなど、クリエイティブな業務が多いです。

北野

北野さん

僕はスポーツ中継を担当することが多いですね。駅伝やゴルフなど、色々な競技の中継に行きます。役割としては皆さんと同じくチーフミキサーとして音声中継車の中でミックスをします。スポーツ中継は段取りのリハーサルはありますが、実際のプレーのリハーサルはないので、前もってこのような音にしたいと想像して生放送をミックスするワクワクとドキドキが止まらない現場です。

佐藤

佐藤さん

スポーツによって大変さも違いますか?

北野

北野さん

そうですね。一番大変なのはゴルフです。会場がものすごく広いので1週間前から会場に入って仕込みが必要だったりします。広い会場内にたくさんのマイクをセットしたり、現場に映像中継車と音声中継車を持っていって、スタジオのサブ機能と同じようにセットする必要があるので、他のスポーツよりも準備に時間がかかりますね。

3人とも音をつくる仕事として、根底は一緒ですが、担当する番組のジャンルによって対応方法が大きく違うと思いますね。

社員クロストーク

Session - 04

音声で担当するジャンルとは?

北野

北野さん

大枠ではドラマ、スポーツ中継、バラエティ、音楽番組などのジャンルに分かれていて、番組やコンテンツによっては収録、生放送、配信といった違いもあります。僕は元々、スポーツ中継を志望していましたが、ありがたいことに今はスポーツ中継をメインで担当しています。それまでは一応色んなジャンルを経験をしましたね。

ちなみに皆さんは元々やりたかったジャンルは?

吉永

吉永さん

僕は、テレビ=バラエティというイメージが強くて。特にフジテレビはお笑いのイメージがあったのでバラエティがずっとやりたかったです。入社して5年目くらいまでは、嬉しいことにほぼバラエティ担当でしたね。その後は報道・情報番組などを経験して、7年前くらいからは音楽番組が中心になりました。

fmtの音声には最初にジャンル問わず色々経験してから、どこか1つのエキスパートを目指すという流れがあります。自分の得意分野だけでなく、どんな番組にも対応できる力を持っている。そんな方が多いなと思います。

佐藤

佐藤さん

同じくテレビといえばバラエティ、というイメージから、僕もバラエティをやりたい気持ちが強かったです。

少し前にはドラマをやったり、色々なジャンルを経験してきましたが、今はバラエティ番組を中心に担当しています。今日もお昼の生放送バラエティ「ぽかぽか」を終えて来たばかりです。

吉永

吉永さん

僕らが入社した時は、フジテレビだとバラエティ、fmtだとスポーツ中継のイメージが強かったので、やはりその2つは人気でしたよね。でも最近の学生さんは、音楽番組志望の方も増えてきている気がします。fmtが幅広いジャンルを扱っていることが認知されてきたのは嬉しいですね。

社員クロストーク

Session - 05

fmtの仕事でときめくのは、どんな時?

佐藤

佐藤さん

振り返ると、ドラマでクランクアップした時の達成感は大きかったですね。ドラマって朝早くから撮影に入ることがあったり、関係者が多かったり、他のジャンルとは違った大変さがありますが、だからこそ作品が完成したときは嬉しいですね。「バラエティ番組などは、番組の最後を迎えた時に悲しい気持ちになる。でも、ドラマは最後を迎えた時にスタッフみんなが嬉しい気持ちになるもの」と先輩が教えてくれましたが、本当にその通りだと思います。

北野

北野さん

スポーツ中継だと、選手の掛け声とか、プレーに熱狂するお客さんの歓声といった映像とリンクした音が録れた時は、すごい高揚感があります。

特に大規模なスポーツ中継ですと音声チームは総勢30名ほどのスタッフで構成されます。その一人一人に大事な役割があり、その役割を全うして、自分たちの録りたい音、視聴者の皆さんに伝えたい音をみんなで作り上げていく楽しさがありますね。

佐藤

佐藤さん

スポーツはそのシーンが名場面集に使われたり、歴史的な瞬間になるからいいですよね。何か今までで印象に残ってるシーンはある?

北野

北野さん

一番覚えてるのは、2016年のリオオリンピックで男子の体操個人総合で、内村選手が最後に鉄棒で逆転して金メダルを取ったシーンですね。その時のミックスは自分が担当していました。得点が出て、金メダル確定の瞬間は感動しましたね。同時に「日本全国の人が今自分が撮っている音声を聞いてる!」と思って、鳥肌が立ったのを覚えています。

その時の写真(私がミックスしている後ろ姿を同僚が撮った写真)は今でもスマホの中にあります(笑)

吉永

吉永さん

音楽番組だと、一緒にお仕事をしたアーティストやディレクターから、自分が担当した時の音が「格好良かった、迫力があった、聞きやすかった」などと言ってもらえた時が嬉しいですね。同じ楽曲でも、放送する番組によって音に違いが出るので、リハーサルから一緒に音作りをして、その結果納得してもらえたら、いい仕事ができたなって実感がありますね。

Session - 06

学生へのメッセージ

吉永

吉永さん

音声の仕事は技術だけでなく、想像力も試される職場です。視聴者の皆さんにとって印象的な音の演出や空間作りを考える機会もあります。その為、学生時代はエンターテイメントのインプットを大切にしてください。音楽を聴く、ライブやフェスに行く、映画を見る、などたくさん経験しておくことが最終的にエンジニアに必要な要素だと思います。

北野

北野さん

音声の良いところは先輩後輩分け隔てなく仲良しという点です。

音声の業務はfmtはもちろん、数多くの関係会社の協力の元に成り立っており、横の繋がりを大変大事にしています。

仲良し、和気藹々という点では、どの部署にも負けません!

先輩が優しく丁寧に教えてくれるので、何も心配はありません。

何事にもアンテナを張って、色々な事に興味を持って、学生生活を過ごしてください。

少しでもこの仕事に興味を持っていただけたら幸いです。

佐藤

佐藤さん

メディア・テレビ業界は、常に変化し続ける刺激的な世界です。

個性豊かな人々との出会いから、多くのことを学び、刺激を受け、成長できる環境だと思います。変化を恐れず、挑戦を楽しんでいってもらいたいです。